認知症介護は、高齢化社会においてますます重要性を増しています。この分野での専門知識とスキルは、質の高いケアを提供する上で不可欠です。そこで注目されるのが「認知症介護指導者養成研修」です。この記事では、認知症介護指導者としての役割、受講資格、研修の費用、資格の活用場面、そして資格取得が給料に与える影響について詳しく解説します。認知症介護の専門家を目指す方や、介護業界でのキャリアアップを考えている方にとって、必読の内容です。
認知症介護指導者養成研修とは
認知症介護指導者養成研修は、認知症介護の質を向上させるために重要な役割を担う資格です。この研修では、認知症介護基礎研修や認知症介護実践者研修を企画立案し、講義・演習・実習を担当する能力を身につけることができます。また、介護保険施設や事業所で提供される介護サービスの質の改善について指導することも可能になります。
認知症介護指導者研修の受講資格
認知症介護指導者養成研修の受講資格には、以下の要件があります:
- 医師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士などの資格を有する者。
- 介護保険施設・事業所等に従事している者、福祉系大学や養成学校等で指導的立場にある者、民間企業で認知症介護の教育に携わる者。
- 認知症介護実践リーダー研修を修了した者。
認知症介護指導者養成研修のカリキュラム・研修内容
研修は9週間にわたって実施され、前期3週間・後期2週間はセンターで講義・演習・実習、途中4週間は自職場で実習に取り組み、認知症介護に関する専門的な知識及び技術や、研修プログラム作成方法及び教育技術を修得します。認知症介護指導者養成研修は、全 313 時間にも及ぶ研修になっています。
認知症介護研修総論 認知症介護研修総論
・認知症介護実践者等養成事業の実施(3 時間)
・認知症ケアに関する施策と行政との連携(3 時間)
・研修の目標設定と研修総括(13 時間
認知症ケアにおける 認知症ケアにおける教育の理論と実践
・教育方法論(20 時間)
・授業設計法(28 時間)
・模擬授業(14 時間)
・研修企画と評価(7 時間)
認知症ケア対応力向上のための人材育成 ための人材育成
・人材育成論(3 時間)
・成人教育論(4 時間)
・認知症ケアに関する研究法の概論(3 時間)
・職場研修企画(14 時間)
・職場研修(4 週間)
・職場研修報告(14 時間)
地域における認知症対応力向上の推進
・地域における認知症の人への支援体制づくり(4 時間)
・他施設・事業所の指導のあり方(4 時間)
・他施設実習企画(1 時間)
・他施設実習(24 時間)
・他施設実習中間報告(7 時間)
・地域における指導の理論と実践(他施設実習総括)(7 時間)
認知症介護指導者研修の費用
認知症介護指導者養成研修の受講料は230,000円です。これに加えて、教材費や災害傷害保険料、宿泊費などが必要になる場合があります。
認知症介護指導者研修の費用については高額になっており、自分で意欲的に自ら研修費用を出費して受講する人もいますが、勤務先の方針や人員体制の問題でこの研修を受講して認知症のご利用者の受け入れを強化したり、そのような体制を評価する認知症専門ケア加算の算定するための体制づくりなどをすることを条件にを利用負担してくれる事業者が多いです。
認知症介護指導者の資格を活用できる場面
認知症介護指導者が所属する事業所には、その配置を要件の一部とした「認知症専門ケア加算」が算定できるため取得するよう勤務先から勧められて受講することも多いです。
認知症介護指導者の資格は、自法人内での活躍や対外での活動においても役立ちます。例えば、施設内研修の企画や立案、チームケアの推進、認知症介護実践研修等の講師・ファシリテーター、認知症介護の当事者や地域住民向けの相談員、啓発活動の担当者など、多岐にわたる役割を果たすことができます。
認知症介護指導者を取得すると給料は増える?
認知症介護指導者の資格を取得することで、専門性が高まり、職場での評価が上がる可能性があります。これにより、給料が増える可能性もありますが、具体的な給与の増減は職場や地域、個人の能力や経験によって異なります。資格取得によるキャリアアップや専門性の向上が給与に反映されるケースは多いですが、必ずしも全ての職場で給料が増えるわけではありません。
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看護師・准看護師の求人探し、転職をご検討の場合には
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令和6年~8年 地域区分(介護)区市町村の等級一覧(2024年4月~)
2024年介護報酬改定後の介護保険サービスごとの介護報酬・単位数
令和6年度介護報酬改定では、4月に変更となる内容と、6月に変更になる内容があります。例えば、訪問介護費の場合、基本報酬部分は4月から、処遇改善加算等は6月から変更という2段階での変更が生じることがあります。詳細は各記事に添付している厚生労働省のサイトからご確認ください。介護保険の居宅サービス介護給付費単位数の改定内容
- 居宅介護支援費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護予防支援費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問看護費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問リハビリテーション費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 通所介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 短期入所生活介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 居宅療養管理指導費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 福祉用具貸与費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
施設サービス等介護給付費単位数の改定内容
- 介護福祉施設サービス費(特別養護老人ホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護保健施設サービス費(介護老人保健施設:老健) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護医療院費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 特定施設入居者生活介護費(介護付き有料老人ホームなど) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
地域密着型サービスの単位数改定内容
- 地域密着型通所介護費(小規模デイサービス) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 認知症対応型共同生活介護費(認知症グループホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 小規模多機能型居宅介護費(認知症グループホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
介護予防・日常生活支援総合事業費(要支援・事業対象者)の改定内容
2024年(令和6年)介護報酬改定で特徴的な加算・制度
- 居宅介護支援の「特定事業所加算」算定要件
- 生産性向上推進体制加算の算定要件
- 認知症チームケア推進加算の算定要件 必要資格や研修を解説!
- 2024年(令和6年)6月からの「介護職員処遇改善加算」
- 2024年~ 居宅ケアマネのオンラインモニタリングの条件・要件
- 認知症介護基礎研修 eラーニングの内容・2024年義務化の対象者などを解説!