この記事は現場で働く介護職員の方や介護の仕事にこれから従事しようとしている人向けにまとめましたが、介護事業者向けには、こちらの「認知症介護基礎研修 eラーニングの内容・義務化の対象者などを解説!」の記事がわかりやすく書かれていますのおすすめです。
認知症介護基礎研修とは
認知症介護基礎研修とは、認知症ケアの初任者として業務を遂行する上で、最低限の知識・技術とそれを実践する際の考え方を身に付け、チームアプローチに参画する一員として基本的なサービス提供を行うことができるようにすることを目的に各都道府県が主体に開催されている研修です。
認知症介護基礎研修の内容
認知症介護基礎研修は、講義を主体とした科目「認知症の人の理解と対応の基本」、演習を主体とした科目「認知症ケアの実践上の留意点」の2科目により構成されています。両科目とも180分(3時間)ずつが受講時間として設定されています。
教科名 | 内容 |
---|---|
認知症の人の理解と対応の基本 (eラーニング可能) |
認知症の人を取り巻く現状 認知症の人を理解するために必要な基礎的知識 具体的なケアを提供する時の判断基準となる考え方 認知症ケアの基礎的技術に関する知識 |
認知症ケア実践上の留意点 | 認知症の人との基本的なコミュニケーションの方法 不適切なケアの理解と回避方法・病態・症状等を理解したケアの選択 行動・心理症状(BPSD)を理解したケアの選択と工夫 自事業所の状況や自身のこれまでのケアの振り返り |
6時間のうち3時間はeラーニング受講可能
認知症介護基礎研修の受講に当たっては、標準カリキュラム(6時間分)のうち、通信形式で実施できる「認知症の人の理解と対応の基本」に関する科目(3時間分)の受講をeラーニングにより実施できる仕組みとなっています。(eラーニングを取り入れていない研修もあります)
認知症介護基礎研修の費用
認知症介護基礎研修の費用は、都道府県が無料で開催していることもあります。もし費用が発生する場合でも、2021年度以降は介護事業者が従業者に研修を受けさせることについて義務を負うので、事業者の負担で研修を受けさせてもらえることが想定されます。
認知症介護基礎研修の関連研修・資格
2001年度に、認知症ケアの専門研修である認知症介護実践者研修、実践リーダー研修、指導者養成研修ができました。
その後、2014年度に、「認知症介護基礎研修」のプログラムが作成されました。
認知症介護基礎研修の受講後は、ステップアップできるように設定されています。
認知症介護基礎研修 → 認知症介護実践者研修 → 認知症介護実践リーダー研修 → 指導者養成研修
認知症介護基礎研修の義務化 2021年度から(3年の経過措置期間あり)
2020年度までは、訪問介護や居宅介護支援以外の介護保険サービスについては、介護に関する資格や研修修了をしていない人でも業務に従事することができるようになっていました。しかし、2021年からは、認知症についての理解の下、本人主体の介護を行い、認知症の人の尊厳の保障を実現していく観点から、介護に直接携わる職員のうち医療・福祉関係の資格を有さない人は「認知症介護基礎研修」の受講を義務付けることとなりました。(2023年度までは努力義務の経過措置期間)
2.地域包括ケアシステムの推進
(1)認知症への対応力向上に向けた取組の推進
④認知症介護基礎研修の受講の義務づけ
【全サービス(無資格者がいない訪問系サービス(訪問入浴介護を除く)、福祉用具貸与、居宅介護支援を除く)★】
認知症についての理解の下、本人主体の介護を行い、認知症の人の尊厳の保障を実現していく観点から、介護に関わる全ての者の認知症対応力を向上させていくため、介護サービス事業者に、介護に直接携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を有さない者について、認知症基礎研修を受講させるために必要な措置を講じることを義務づける。その際、3年の経過措置期間を設けることとする。なお、認知症基礎研修については、質を確保しつつ、e ラーニングの活用等により受講しやすい環境整備を行う。
認知症介護基礎研修の義務化の対象外
2021年度以降は、介護に直接携わる職員の中で医療・福祉関係の資格を有さない人以外については、「認知症介護基礎研修」の受講が義務化されますが、医療・福祉関係の資格を有している人は対象外となります。
認知症介護基礎研修の義務化の対象外の資格者
看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者、生活援助従事者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者、訪問介護員養成研修1級課程・2級課程修了者、社会福祉士、医師、歯科医師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、精神保健福祉士、管理栄養士、栄養士、あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師
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2024年4月・6月介護報酬改定の情報
令和6年~8年 地域区分(介護)区市町村の等級一覧(2024年4月~)
2024年介護報酬改定後の介護保険サービスごとの介護報酬・単位数
令和6年度介護報酬改定では、4月に変更となる内容と、6月に変更になる内容があります。例えば、訪問介護費の場合、基本報酬部分は4月から、処遇改善加算等は6月から変更という2段階での変更が生じることがあります。詳細は各記事に添付している厚生労働省のサイトからご確認ください。介護保険の居宅サービス介護給付費単位数の改定内容
- 居宅介護支援費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護予防支援費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問看護費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 訪問リハビリテーション費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 通所介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 短期入所生活介護費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 居宅療養管理指導費 2024年6月からの介護報酬・単位数一覧
- 福祉用具貸与費 2024年4月からの介護報酬・単位数一覧
施設サービス等介護給付費単位数の改定内容
- 介護福祉施設サービス費(特別養護老人ホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護保健施設サービス費(介護老人保健施設:老健) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 介護医療院費 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 特定施設入居者生活介護費(介護付き有料老人ホームなど) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
地域密着型サービスの単位数改定内容
- 地域密着型通所介護費(小規模デイサービス) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 認知症対応型共同生活介護費(認知症グループホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
- 小規模多機能型居宅介護費(認知症グループホーム) 2024年4月/6月からの介護報酬・単位数一覧
介護予防・日常生活支援総合事業費(要支援・事業対象者)の改定内容
2024年(令和6年)介護報酬改定で特徴的な加算・制度
- 居宅介護支援の「特定事業所加算」算定要件
- 生産性向上推進体制加算の算定要件
- 認知症チームケア推進加算の算定要件 必要資格や研修を解説!
- 2024年(令和6年)6月からの「介護職員処遇改善加算」
- 2024年~ 居宅ケアマネのオンラインモニタリングの条件・要件
- 認知症介護基礎研修 eラーニングの内容・2024年義務化の対象者などを解説!